本記事では、関西にある雪山登山の初心者向けの山と、登山コースをご紹介します。雪山に初めてチャレンジする方や、冬に人気の山で絶景を楽しみたい方はぜひ本記事をご参考ください!
関西においては、日本海側では500m、内陸部では1,000mを超えるところでは、1月ごろから3月ごろにかけては常に氷点下で雪が残り続けている傾向にあります。その中で、登山者が多い山や、雪山装備の中でも軽装備で山頂まで行けるところをまとめています。
私は京都府在住で、季節問わず登山を楽しんでいます。冬は雪のない長距離トレイルを歩くこともありますが、霧氷が有名な山や、雪山装備が必要な山でも登山をします。冬は空気が澄んでいることもあり、山頂からの景色が良いところを選びがちです。関西での冬山登山の経験から、いい情報をお伝えできたらと思います。
関西の雪山について
関西は東北や信州などに比べて温暖なイメージがあるかと思いますが、冬は完全に雪山になるところが多くあります。特に日本海側にある、兵庫県の氷ノ山や滋賀県の伊吹山などはかなりの積雪となります。また、標高の高い大峰山なども積雪量がかなり多いです。
これらの積雪量が多い山がある一方で、雪山ではあるものの積雪は少なく雪山初心者でも装備があれば安心して登山ができる場所もあります。鈴鹿山脈や比良山地、霧氷で有名な高見山や三峰山がある高見山地などは冬でも登山者が多く安心して登山ができます。
六甲山や京都トレイル、金剛山などは雪が積もっている日もありますが、比較的気温が高く溶けてしまっていることが多いです。
関西 おすすめの雪山4選 概要
山名 | 山域 | 標高 | 地域 | 雪山レベル | 見どころ |
高見山 | 高見山地 | 1,248m | 奈良県・三重県 | 初心者 | 霧氷・360度の眺望 |
三峰山 | 高見山地 | 1,235m | 奈良県・三重県 | 初心者 | 霧氷・氷瀑 |
竜ヶ岳 | 鈴鹿山脈 | 1,099m | 三重県・滋賀県 | 初心者 | 銀世界の稜線歩き |
武奈ヶ岳 | 比良山地 | 1,214m | 滋賀県 | 中級者 | 積雪量多め・山頂からの眺望 |
関西と言いつつ三重県多めですが、大目に見てください。
おすすめ雪山登山① 高見山
写真撮影日:2025年1月18日
1.山頂付近の霧氷「エビの尻尾」を目指して
奈良県東吉野村、三重県松阪市にまたがる高見山は、山上部の霧氷で有名です。霧氷とは空気中の水蒸気や雲が氷点下の温度で氷となり、木に付着したものです。高見山は山上部が風が強いこともある霧氷が風下に向かって伸びます。その姿が「エビの尻尾」と言われており、高見山ならではの景色となっています。
高見山は1月から3月が登山者が一番多い珍しい山で、週末は駐車場がいっぱいになるほど登山者が訪れています。積雪はありますが風が強いこともあり新雪でズボズボ足がとられるようなことはなかったので、軽アイゼンもしくはチェーンスパイクがあれば問題ないと思いました。
2.山頂からは360度の眺望あり
高見山は関西のマッターホルンと呼ばれるほど、山上部が尖った形をしています。そのため山頂からの眺めが素晴らしく、眼下に曽爾高原や兜岳・鎧岳、また南遠方には大峰山などが見えます。山頂に展望台があり、そこからの眺めは素晴らしいです。
山名 | 高見山 |
標高 | 1,248m |
雪山時期 | 12月下旬~3月ごろ |
おすすめ登山コース | たかすみ温泉往復コース |
標準コースタイム | 5時間34分(※無雪期) |
登山口 | 平野登山口 |
必要装備 | チェーンスパイク or 軽アイゼン |
おすすめ雪山登山② 三峰山
写真撮影日:2024年2月12日
1.霧氷を目指す周回登山
奈良県御杖村と三重県松阪市にまたがる三峰山は、高見山と並んで霧氷で有名な山です。冬季は霧氷祭りが開催され、多くの登山者が訪れます。8合目付近から霧氷が現れ始め、三畝峠・三峰山山頂・八丁平付近は素晴らしい景色が見られます。
奈良県の御杖村から登ると、尾根コース・谷コースの周回登山ができ、移り変わる景色が美しいです。
2.不動滝は氷瀑と化す
谷コースには不動滝という滝があり、天候の条件が揃えば氷瀑となります。不動滝はある程度規模の大きい滝であるため、圧巻のモンスター的な景色が見られるはずです。
山名 | 三峰山 |
標高 | 1,235m |
雪山時期 | 12月下旬~3月ごろ |
おすすめ登山コース | 御杖村起点周回コース |
標準コースタイム | 4時間26分(※無雪期) |
登山レポート | 三峰山霧氷登山 |
登山口 | 尾登登山道登山口 |
必要装備 | チェーンスパイク or 軽アイゼン |
おすすめ雪山登山③ 竜ヶ岳
写真撮影日:2024年12月29日
1.白銀の世界で稜線歩きを堪能
鈴鹿セブンマウンテンの一角である竜ヶ岳は、遠足尾根から登ると尾根を登り切った先からは絶景の稜線歩きを楽しむことができます。山頂のかなり手前から樹林帯を抜けるため、雪が積もる稜線と、伊勢湾・琵琶湖を目いっぱい感じることができます。
2.風が強いため風対策は必須
竜ヶ岳は先述の通り樹林帯を早々に抜けるため、風を遮るものがなくダイレクトに受けます。そのため風が強い日は体感温度がかなり低くなるため防寒対策は必須です。私が竜ヶ岳で雪山登山をした際は、山頂少し手前の小屋から山頂までは爆風で顔が凍ってしまうと感じるくらい冷たかったです。
おすすめ雪山登山④ 武奈ヶ岳
写真撮影日:2024年1月14日
1.澄み切った山頂からの圧巻の景色
比良山地の最高峰である武奈ヶ岳は年中通して登山者に人気の山ですが、冬もかなり人気の山です。冬の澄み切った空気の中で、山頂からの眺望は素晴らしく、琵琶湖の奥に御嶽山や白山、鈴鹿山脈などが広がります。イン谷口から登ると、山肌や雪の斜面が朝日に照らされて幻想的な雰囲気となります。
2.積雪量が登山道によってかなり異なる
武奈ヶ岳は今回の4選の中では積雪量が一番多く、スノーシューがあったほうが良いと思います。私が登った1月中旬は、金糞峠からコヤマノ岳までは1mほどの積雪があり、樹林帯の為新雪がふかふかの状態で残っています。朝一番の登山の場合は一部ラッセルが必要でした。また、八雲ヶ原付近も雪だまりが多く、足を取られることがしばしばありました。
登山口付近や山頂付近は雪がカチカチに固まっているか、積雪がそれほどないので軽アイゼンでも歩きやすかったです。
山名 | 武奈ヶ岳 |
標高 | 1,214m |
雪山時期 | 12月下旬~3月ごろ |
おすすめ登山コース | イン谷口周回コース |
標準コースタイム | 6時間00分(※無雪期) |
登山レポート | 武奈ヶ岳 快晴の雪山登山 |
登山口 | イン谷口 |
必要装備 | チェーンスパイク or 軽アイゼン スノーシュー |
雪山の装備について
雪山では普段の防寒対策に加えて、足元の装備が必要です。積雪が多くないところでは軽アイゼンやチェーンスパイク、積雪が多いところではスノーシューが必要です。


まとめ
本記事では関西にある雪山初心者にオススメの山を4選ご紹介しました。ぜひ本記事を参考にしていただき、雪山登山をお楽しみください!
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