鈴鹿山脈は、ヤマビルの生息地として知られており、多くの登山者がヤマビルによる吸血や出血の被害にあっています。本記事では鈴鹿セブンマウンテンを中心に、ヤマビルの生息地や時期についてまとめます。また、ヤマビルによって登山をあきらめることがないように、できる限りの対策についてもまとめています。
鈴鹿山脈のヤマビルの特徴
鈴鹿山脈のヤマビルの特徴と生息域について記載します
ヤマビルの特徴
鈴鹿山脈に生息するヒルは、一般的なヤマビルと同じ種類です。体長は3cmほどで、基本的には地面や落ち葉の下などに生息しています。ヤマビルは哺乳類に付着して吸血を行うことが特徴で、もし人間に付着すると吸血するとともに血液の凝固を阻害する成分を発しているため、なかなか血が止まらなくなります。
ヤマビルが出没する時期
ヤマビルは温かくて湿気が多いところを好みます。鈴鹿山脈では5月ごろから11月ごろまでがヒルが出没する時期で、特に6月から8月の雨の日や雨上がりに多く出没します。

ヤマビルの生息域
鈴鹿山脈ではヤマビルは全域で出没します。特に標高が1,000メートル以下の谷道や、落ち葉の吹き溜まり、湿気た場所で出没します。また石灰岩をより好む傾向があるようで、鈴鹿山脈北部の藤原岳や御池岳、霊仙山などは特に多く生息していると言われています。
特にヤマビルによる吸血被害が多いのは以下の登山道です。
藤原岳 大貝戸道 聖宝寺道
西藤原駅からアクセスできる藤原岳の大貝戸道と聖宝寺道は、特にヤマビル被害が多い登山道です。8合目で2つの登山道が合流しますが、8合目以南で被害が多く報告されています。

御池岳 コグルミ谷
御池岳のコグルミ谷は鞍掛峠から御池岳への最短ルートですが、ヤマビルによる被害が多い登山道です。
霊仙山 汗ふき峠
霊仙山の落合登山口や醒ヶ井養鱒場から頂上を目指す際に利用する汗ふき峠周辺も、谷ルートとなっており、ヤマビルが多いことで知られています。
竜ヶ岳 石榑峠~長尾滝
竜ヶ岳の石榑峠から長尾滝周辺は谷に沿って登山道が伸びており、ヤマビル被害が多い登山道です。
雨乞岳 クラ谷
雨乞岳のクラ谷もヤマビルが多いことで知られています。武平峠より七人山まで谷道で、渡渉する箇所もかなり存在するほど、湿気が多い箇所がたくさんあります。
入道ヶ岳 井戸谷
入道ヶ岳の井戸谷登山道も谷道になっており、ヤマビル被害が多い登山道です。
上記で記載した以外にも鈴鹿山脈では全域でヤマビルによる被害がありますので、注意が必要です。
ヤマビル対策について
ここまで鈴鹿山脈のヤマビル生息地や特徴について記載しましたが、筆者を筆頭に、ヤマビルごときでは登山を諦めたくはない。そのため、できる限りの対策について記載します。

雨の日と雨上がりは避ける
とはいえ、雨の日と雨上がりは、できるなら鈴鹿山脈での登山を避けたほうが良いでしょう。
尾根道を選ぶ
ヤマビルの特徴として、湿気が多い場所に生息していることが多いため、谷道よりも尾根道を選ぶことでヤマビル被害を回避できる可能性が上がるでしょう。御池岳はコグルミ谷を避けて鞍掛峠から鈴北岳経由の登山道を、藤原岳は孫太郎尾根を、竜ヶ岳は遠足尾根や金山尾根を選択することで、被害を避けられるかもしれません。
ヤマビル忌避のスプレーを使用する
ヤマビルは事前に登山靴など足元にスプレーをしておくことで被害を予防することができます。ヒル下がりのジョニーは、ヤマビル忌避剤としては定番の商品です。実際にYAMAPなどの登山レポートでもヒル下がりのジョニーを多くの方が利用しており、効果を感じている登山者が多いです。
登山中は地面にものを置かない
ヤマビルは基本的には地面から上がってくることが多いです。そのため、休憩中にバックパックを地面に置く、登山道に腰掛けるなどによって、知らぬ間にヤマビルが付着し、吸血されています。ヒルが多い山での登山中は、地面にものを置かないように注意を払いましょう。
肌を出さない
長い靴下をはく、レギンスを着用するなど、肌を出さないように登山ウェアを意識することでも被害を最小限に抑えることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか。鈴鹿山脈はヤマビルの生息地で夏期は被害が多く発生しています。鈴鹿山脈での登山を諦めないよう、ヤマビル対策を万全に実施していきましょう。
鈴鹿セブンマウンテンの登山コース情報
鈴鹿セブンマウンテンの登山コースと周辺情報について記事を書いています。ぜひご覧ください!
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